キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
癒し手と片思い
サーシャは騎士団団員らしく、初めて大蜘蛛戦闘に参加した。レオナルドの背中にくっついて見ていただけだが。
だがあのあと団長とレオナルドの間で、サーシャを危ない場所に連れていくな論争が大いにバチバチしていた。
「俺の側が一番安全なのわかるだろ?」
「そうだけど、そうじゃないのもわかってるだろう?」
「じゃあ、俺の背中より安全な場所を提供してみろよ団長」
団長は大事な兵糧であるサーシャの身の安全が第一だ。だが、安全の感覚がレオナルドと全くかみ合わない。
最強レオナルドの側が一番安全であるという主張は真っ当には聞こえる。
「むちゃくちゃ言うなレオ。そりゃあお前が守りにだけ集中したら誰も手を出せねぇよ。だけどそうじゃないだろ」