キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
どの女にも息をするように吐いているのだろうそんな甘い言葉に、サーシャの胸が素直に反応する。
(そんなこと言っても、レオさんはただ仕事でお食事キッスしてるだけ……)
サーシャを撫でる手つきは唯一の可愛いものを愛でるように優しくて、サーシャの胸をキュン鳴きさせ続ける。
(こうやって女の人みんなに、優しいんだよ?)
蕩けるように優しく笑うレオナルドを熱の疼いた瞳でサーシャは見上げた。レオナルドは本当に綺麗で、こんな凡人の心を簡単に翻弄して罪な人だ。みんなに向ける優しさだとわかっていても、絆されていく。
サーシャはどんなに強く意思を持っているつもりでも、キス一つであっという間に心全部持っていかれる自分が情けなかった。
「美味しかった?」
「美味しかったです……」
「ん、良かった」