キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
頭も溶けて熱っぽいサーシャは、口が何を言ったか頭が全く理解していなかった。サーシャは言ってしまってから、ぺろっと溢れ出た本音にやっと気づいた。
(わわわ、私、何言っちゃってるの?!告白、しちゃった?!)
内心大慌てだが、時すでに遅しなサーシャに、美しい顔をとびっきり崩した満開の笑顔でレオナルドが答える。
「俺も、信じられないくらい好き」
何度も聞いたことのある言葉だった。告白に対する特別驚いた反応や、付き合う?なんていう特別な返事もなく、いつもと変わりない優しい言葉。
(あ、流されたんだコレ)
告白され慣れているレオナルドは、誰にでも好きだと返事するのだと身を持って知った。予想はしていたが、やはりサーシャは彼の特別になれなかった。
火照っていたサーシャの身体が一気に冷え切る。
(なんで告白なんてしちゃったんだろう……私のバカ……恥ずかしい)
ご機嫌にご機嫌なレオナルドに撫でられつつ、サーシャは高揚して理性がぶっ飛んだ時間をふり返る賢者なお時間に入った。