キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
王様と大混乱
「覚えてました?王様って賢いですね」
「王様だからな」
「王様、私の悩み、絶対内緒にできます?」
「俺ほど口の堅い男はいない」
「本当ですかー?」
「マジマジ」
「王様、軽いなー」
クスクス笑ったサーシャは背中合わせの王様に、ゆっくり口を開く。王様の悩みも聞いてしまったので、約束したからには言わなくてはいけない。
「レオさんとその、毎日ディープなお食事キッスをしてて……そのキスが心底嫌なんです」
「ブッ!」
背中合わせの王様からスープを噴き出す音がして、サーシャは一瞬振り向きそうになったが耐える。ちょっと明け透け過ぎただろうか。口を拭った王様が大きな声を出す。
「嫌?!」