キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
(は?)


マスクの向こうのレオナルドの美顔が混沌を極め、黄金比の目と鼻と口の感覚が狂った表情になった。回転のいいレオナルドの頭でも理解が追いつかず、何の一言も出てこなかった。


レオナルドが高速で過去を振り返ってみたが、別れた話なんて一つも浮かばず、レオナルドがサーシャをフッた覚えなど確実に微塵もなかった。


どこでどう間違えばフラれた認識が生まれたのか。


(俺たちいつ別れた??)


レオナルドの頭に最大の疑問が激しく渦巻く。

レオナルドが言葉を失っている間に、サーシャは続けた。


「レオさんのこと好きでいるのはやめて、良いお友だちになれたらって思ってるんですけど」

(いやいやいやいや、わからないわからない。お友だちとか何だそれ意味不明過ぎる)
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