キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
「ルテさんが嫌じゃないなら、お願いしたいです」
「私は全然平気よ。あとでもっとすごいのしてもらうから」
「ルテ!!」
今までサーシャの頭を撫でていた手で、団長は慌ててルテの口を塞いでしまう。えっちなルテ様に振り回されるおっさん団長は見ものだ。
大人な二人のカップルが成立していると、団長がお仕事としてパリっと補給してくれるのがわかる。妙にえっちなキスをする必要があるのかないのかもハッキリする。サーシャはホッとした。
これ以上レオナルドの魅力とキスに惑わされるのはもう限界だ。
「じゃあ、一回やってみるか」
「お願いします」
ルテが見守る中、サーシャの前に団長が立ち、団長がサーシャの両肩に手を置いた。
サーシャはぎゅっと覚悟して目を瞑り、団長が腰を屈めてサーシャの顔に顔を寄せる。
キスまで「あと5cm」のところで、バサッと救護用テントの入り口が開かれた。
「ルテ、サーシャどこ行ったか知らな……」