キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
騎士団全員の前に立って緊張したサーシャにレオナルドがそう言ってくれたのは忘れない。胸がキュっと鳴って安心した瞬間だった。
思い返せば、レオナルドはきちんと誠実にサーシャに向き合ってくれていた。可愛い可愛い好きだ好きだと何回も囁いて、優しく撫でてくれた。
「お前は俺に遊ばれてるとか勘違いしてたかもしれないけど。実際、お前は恋人でもない認識で俺にキスしてって強請ってる」
「ひぃ!」
「俺はお前のこと恋人だと思ってキスしてた。俺の方が誠実だろ」
サーシャは恋人でもないレオナルドにおねだりキッスしてもらっていた。モテ男は口も立つ。
「俺の純情を弄んだのはどっちだよ」
「じゅ、純情……?わ、私は弄んでなんてないです」
「わかってるっつーの。俺だって弄んでないって話だよ」