キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
団員たちが息を飲んで静かにサーシャの返事待ちしているこの状況が居たたまれなかった。気持ち的にはレオナルドの想いに応えて恋人になって、キスにどっぷりハマって溺れてお腹いっぱいになってみたい。
だが、このプレッシャーの中、なかなかイエスが口をついて出てこなかった。サーシャは何でもぺろっと言ってしまう方だが、こんな緊張に立たされたことがなくて喉が詰まる。
サーシャがなかなか口を開かないことに業を煮やしたレオナルドは、サーシャの頭をぐしゃぐしゃに撫でて大ため息をついた。
「ハイって一言だけでいいんだけど、くれないの?」
レオナルドが腰を曲げてサーシャを覗き込むと、くちばしとくちばしがくっついてキスしてしまいそうだった。