キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
夜営訓練中であってもサーシャの補給は必要なため、救護テント一つ分だけは団長の盾魔法が張られている。レオナルドは救護テントにサーシャを連れ込んだ。
くちばしマスクを外したレオナルドが地べたにどんと座り、抱えたサーシャも地べたにちょんと座らせた。レオナルドはまだ白目剥いて放心しているサーシャのくちばしマスクを勝手に外して頬をペチペチ優しく叩く。
「おーい、サーシャー起きろーあんまりぼやっとしてると勝手に子ども作るぞー?」
「ハッ!ちょっと待ってレオさん!」
レオナルドの過激な呼びかけにサーシャは目覚めて、目の前をゆらゆらしていた大きな手を捕まえる。捕まえたところでこの大きな人が本気なら抵抗など無意味なのだが、その手をぎゅっと握ってストップをかける。
「ずっと、ずーっと、待ってるっつーの」
美顔の極みをくしゃっ崩してレオナルドがサーシャに笑う。無防備な笑みにサーシャの胸は簡単に鳴いてしまった。レオナルドはサーシャの細い指にぶ厚い指を絡めて握り直す。
「俺はずっとお前のこと恋人だと思ってたから、お前抱くのずっと我慢してた」