キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
レオナルドが絡めた指でサーシャの手の甲を擦り、額に額をぶつけて甘い声で語る。サーシャは薄紅色どころか真っ赤に染まる顔を逸らしたいのに許されず、額をコッツンコッツン突かれる。
「毎日とろっとろになるまでキスして、可愛い顔を見せてくる愛しい恋人を抱かないで待ってた。慣れてなさそうだったからな。それがどういうことか、お前わかる?」
「せ、誠実ですか?」
「そういうこと。お前に抱いてって言ってもらえるの待ってんだよ。この俺が」
全力垂れ流しの愛語にサーシャは沸騰してしまいそうだ。ものすごい全開で愛を語られると今更、レオさんって本当に私のこと好きなんですね、世界が違うと思ってましたなんて言えない。
そんな愚かなことを言えばさっきみたいにブチ切れて、騎士団員に風鎌が舞う気がする。サーシャに風が向かないところがレオナルドの愛である。
「もう待ちくたびれたんだけど、そろそろ俺と、どうですか?」