キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
ほんの2時間前までは、レオナルドにフラれたのにお食事キスしんどい!と悶々していた。なのに、今では実はレオナルドってものすごく独占欲強いのでは?の疑問の前に立っている。
人生の急展開には驚かされるばかりだ。
「私、死刑にされて、人生のどん底でレオさんに救われました」
じっとサーシャだけを見つめて返事待ちしているレオナルドが、指を絡めた手をぎゅぎゅと握る。
こんなに大きい体で美顔を振り回しているのに、行動の端々がなにやら可愛い雰囲気を出すのはとてもズルいと思う。胸キュン鳴きしてしまう。
サーシャは思わず口角が上がるのを止められず、薄紅色の笑みをレオナルドに見せつけた。
「内緒にしてましたけど、レオさんに胸を鳴らされた回数なんて数えきれません」
薄紅色に染まって可愛いサーシャをレオナルドは思わず抱き締める。抱き潰してしまいそうに小さい彼女から、背に細い腕が回って弱い力で抱きしめ返されるとレオナルドの胸がギュン鳴いた。
同じ人に3回胸が鳴ったら恋。の習慣どころではない回数で胸を鳴らしてきたレオナルドに求婚されて、サーシャが断る理由はなかった。
「レオさんの妻に、なりたいです」