キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!


サーシャが一人で騎士団宿舎へ帰ると、ルテに導かれて団長の前に連れていかれた。人気がない食堂でテーブルを囲んで三人で座る。


「サーシャ、お前に食べてもらいたいものがある」


サーシャの目の前に座ったルテの隣から、団長が三枚の紙をテーブルに置いた。


「レシピですか?」

「料理ではなくて、魔法のレシピよ」


サーシャの問いにルテが口を開く。


「団長の盾魔法、私の癒し魔法、そしてもう一枚はレオの風魔法のレシピを用意したわ」

「魔法のレシピって、私って他の人の魔法も出せるんですか?」

「私の見立てでは可能なの」


団長やルテから食べ物以外を出すよう要求されるのは初めてだった。


「ということは、私も団長と一緒に盾魔法でこの国を守れるんじゃないですか?」

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