キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
レオナルドの本音を聞いて、団長がガバッと頭をあげた。だが、誰よりも早く、サーシャが一番に声を上げてレオナルドの腹に抱きついた。
「何がわがままなんですか!」
サーシャの大きな声が洞窟内に反響して、レオナルドはきょとんと目を丸くする。団長とルテも団員もうんうん激しく首を上下に振った。
「こんな怖いところに一人で来るの嫌だなんて、当たり前ですよ!人間なんですから!」
「お前、肝心なとこアホだな!」
「そうよ、レオ。珍しくそれはわがままじゃないわ。みんなの国ですもの。貴方がどれほど一人で強くたって、みんなで戦おうとするのは当然よ」
「でも化け物なんだからお前一人で行けよって思うだろ?」