キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
「良いぞ」
「カルラン様はどうして、私たちをここに招いてくれたんですか?」
「ん?」
「神として静観に徹するなら、私たちがこの辺りをうろうろしていても無視すれば良かったのに」
「……」
「わざわざ穴開けてここに招いてくれた。言わなくても良かったはずなのに、人間が間違った事実をきちんと教えてくれて。食事まで一緒にすることを許してくれてますよね」
カルランがぐるんとくちばしをそっぽ向けた。サーシャは次々湧きあがる疑問を素朴にぶつけ続ける。
「レオさんのこと襲ったけど殺さずに、傷も治してくれました。もしかしてカルラン様、レオさんと遊びたかっただけですか?」
カルランの胸がドッキーンと飛び出すように脈打った。