キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
ククッと喉の奥で笑みを鳴らしたカルランは、レオナルドの直球愛に薄紅色に染まるサーシャの肩を赤い翼で抱いた。
「では先ほどの約束に加えて、サーシャを我に捧げてもらおう」
「え?!」
「供物じゃ。我は優しいから、サーシャを取って食うたりはせん。我の側においてずっとカルラスープをつくってもらうだけじゃ」
「それくらいなら、できそうです!ね!レオさん!」
友好の条件に転じたカルランに、サーシャは無邪気に乗り気である。だが、レオナルドの形の良い片眉は不機嫌に高く吊り上がった。
「サーシャを捧げ、鉄砲の製造をやめ、我を奉るならば。
王城を中心に我特性の盾魔法も張ってカルラ国に『100年』の猶予をやろう」
「100年も!太っ腹ですカルラン様」
サーシャがカルランを心から褒め称えると、気持ち良くなってきたカルランはさらに好条件を乗せて来た。
「愛い奴じゃサーシャ。
さらにさらに特別にカルラ国周りの大地の浄化を優先する。100年あれば、生きた領地が再び増えるじゃろう。
どうじゃ?カルラ国の王よ」