キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!

王様と神前キッス


亡命者たちの見送りが済んで、カルラ国民は半分になってしまった。生きた領土も国民の数も小さくなったカルラ国では、備蓄が尽きる前にカルラ祭りを開催することにした。


最後まで明るく楽しく過ごしたいと、サーシャが王様レオナルドにお願いしたのだ。


「カルラン様、カルラスープ出せなくなっちゃって。パンお供えしますね!」


サーシャは毎日カルラン様の祭壇に参っていた。カルランは人間を守るとは約束してくれなかったが、この地に起こっている事実を教えてくれた。


サーシャはそれだけで感謝していた。何も知らないまま滅ぶより、よほど納得できる。


「結局なんっもしてくれない神様にパンなんてやらなくていい。俺が全部食う」

「もう、レオさんはそんなことばっかり言って。カルラン様は浄化作業がんばってくれてるんですから」

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