キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
サーシャが騎士団に協力してくれると言って、ご飯魔法を振舞ってくれてから2日たった。あれからサーシャは一切目を覚まさず眠り続けており、癒し手のルテが原因究明に努めていた。
ルテが病的に白い手でサーシャの頬を優しく撫でる。
「いろいろ調べてみたけど、一番気になるのは魔力の自然回復が見られないことなの」
「2日も寝てれば、全回復だろ」
「普通はそうよ。でも、特殊な魔法だから。魔力の回復の仕方も特殊なのかもしれないわ」
見回りから戻った団長も、眠るサーシャの横に座って腕を組んで頭をひねった。
「例えばどういう方法が考えられるんだ?」
「自然回復できないということは、外から補給するのが摂理よ。私たちが食べ物を食べるようにね」
「じゃあ、外から魔力を食わせろってことか?」
「そうなるわ」
「魔力を食べさせるって、どうやって?」