キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!

レオナルドが柔らかく笑って団長にわかるだろ?と首を傾げて同意を求める。緩んだ顔で当然と述べるレオナルドに、団長は眼帯の位置がズレるほど愕然とした。どう見てもルテの方が明らかに美人だ。


「おま、女好きなのは知ってたけど、素直に可愛いとか言う奴だったか?」

「俺は女好きじゃない」

「女が俺を放っておかないだけ、だろ?」

「それな」


ふっと目を細めるレオナルドはくちばしマスクをしていても無茶苦茶男前で、団長は唾を吐きたくなる。誰をも惑わす綺麗な男は、女の敵であり、男の敵だ。


「サーシャは息してるだけで可愛いけど、キスしたらもっと可愛い」


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