キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
サーシャとルテがしんみりな空気で王城の側まで歩いて来ると、王城の入り口で元気な黄色い声が響いていた。飛び抜けて美しい一人の男性を取り囲む女性たちの熱っぽい光景に、サーシャは思わず目を持っていかれた。
「レオ様、寂しかったですぅ!」
「みんな、ただいま」
「「「レオ様―!!」」」
十数名の女性たちに囲まれたレオナルドが、慣れた仕草で手を上げて彼女らに挨拶している。
「あ、セレナ、これから予定組まなくていいから」
「な、なんとぉ?!詳しく説明をお願いしますレオ様!」
「もういらないってこと」
「く わ し く !」
サーシャがあまりに見慣れない光景に、説明を求めて隣のルテに視線を移す。ルテはにこりと口元のえっちなホクロで笑みをつくる。
「あれはカルラ国名物、レオ様親衛隊よ」
「れ、レオ様親衛隊……!」