キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!

お辞儀の仕方もわからないサーシャはとりあえず、精一杯ぺこりと頭を下げた。


やたら長いテーブルの端っこと端っこに座らされて、食事が始まった。高級そうな料理が一枚一枚並べられていく。だが、サーシャは食事に一切手をつけなかった。王様はそれどうやって食べてるのという器用さでマスクの下で料理を食べていく。


(お食事食べなくて、また追放死刑されたらどうしよう……)


そう考えつつも、サーシャは全く料理に手を付けない。


テーブルの端っこにいた王様がおもむろに立ち上がって動き出した。


怖い。くちばしマスクで表情全くないから怖い。それにしても立ち上がった王様は背が高かった。レオナルドくらい上背があるように思えた。顔がすごい虚無だけど。



「食べないのか?」


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