心優しい国王は王妃を堂々と愛したい
「女王陛下っ!緊急事態です。緊急事態ですーっ!」
オーディンとヴィーザルの密会の日からしばらくして、
ビフレスト側の本陣がにわかに騒がしくなった。
膠着状態が続き、
なかなか進展がないことに業を煮やしたヘリヤ女王が
昨日から本陣に滞在していた。
「朝から何なのだ、騒がしい。」
「陛下っ!アスラウグの兵がこちらに向かっております!
伝令によれば、先頭を切るのはオーディン王その人だと。」
「へぇ~。面白くなってきたじゃないの。」
ヘリヤ女王は真っ赤な唇を吊り上げだ。
「大将自らお出ましとは。
これはこちらも丁重にお出迎えしないとね。
将軍を呼びなさい。作戦変更よ。
ちまちま領土を侵略するのをやめて、
大将の首を狙いましょう。
オーディンの首を取れば、ビフレストは私のものよ。」
最高権力者の女王の言葉に反対する者はおらず、
ビフレスト本陣は慌ただしくなる。
ただ1人、冷ややかな視線を女王に向ける
王太子を除いては。
オーディンとヴィーザルの密会の日からしばらくして、
ビフレスト側の本陣がにわかに騒がしくなった。
膠着状態が続き、
なかなか進展がないことに業を煮やしたヘリヤ女王が
昨日から本陣に滞在していた。
「朝から何なのだ、騒がしい。」
「陛下っ!アスラウグの兵がこちらに向かっております!
伝令によれば、先頭を切るのはオーディン王その人だと。」
「へぇ~。面白くなってきたじゃないの。」
ヘリヤ女王は真っ赤な唇を吊り上げだ。
「大将自らお出ましとは。
これはこちらも丁重にお出迎えしないとね。
将軍を呼びなさい。作戦変更よ。
ちまちま領土を侵略するのをやめて、
大将の首を狙いましょう。
オーディンの首を取れば、ビフレストは私のものよ。」
最高権力者の女王の言葉に反対する者はおらず、
ビフレスト本陣は慌ただしくなる。
ただ1人、冷ややかな視線を女王に向ける
王太子を除いては。