心優しい国王は王妃を堂々と愛したい
陰謀渦巻く晩餐会
あの嵐の夜以降、
週に2、3度のペースでギムレー宮を訪れるようになったオーディンだが、
この日はいつになく険しい顔をしていた。
「何かあったのですか?」
国政に関することを聞くものではないのかもと思いながらも、
フレイアは質問する。
オーディンはしばらく黙っていたが、
ゆっくりと口を開いた。
「急なんだが、来月、アスラウグ王国のヘリヤ女王とその一団を我が国に迎えることになった。」
「女王陛下がこちらにいらっしゃるのですか?」
「終戦したのだから、これからは親善を深めたいと言われてね。国民感情のこともあるし、女王が来るとなると警備やら何やらやることが山積みだよ。大臣たちはみんな神経質になってるしね。」
「それでね、ヘリヤ女王を歓迎する晩餐会が開かれる。この場にはアスラウグの王女であった王妃も出席が不可欠だ。誰に何を言われようと、今回は私と出席してくれるね?」
結婚式の日のことを引き合いに言っているのだろう、
オーディンはいたずらっぽく笑みを浮かべる。
「はい、必ず・・・」
晩餐会をすっぽかしてしまった恥ずかしさと、
今度こそオーディンと出席できるのだという嬉しさで、
フレイアはなんとも言えない気持ちになった。
週に2、3度のペースでギムレー宮を訪れるようになったオーディンだが、
この日はいつになく険しい顔をしていた。
「何かあったのですか?」
国政に関することを聞くものではないのかもと思いながらも、
フレイアは質問する。
オーディンはしばらく黙っていたが、
ゆっくりと口を開いた。
「急なんだが、来月、アスラウグ王国のヘリヤ女王とその一団を我が国に迎えることになった。」
「女王陛下がこちらにいらっしゃるのですか?」
「終戦したのだから、これからは親善を深めたいと言われてね。国民感情のこともあるし、女王が来るとなると警備やら何やらやることが山積みだよ。大臣たちはみんな神経質になってるしね。」
「それでね、ヘリヤ女王を歓迎する晩餐会が開かれる。この場にはアスラウグの王女であった王妃も出席が不可欠だ。誰に何を言われようと、今回は私と出席してくれるね?」
結婚式の日のことを引き合いに言っているのだろう、
オーディンはいたずらっぽく笑みを浮かべる。
「はい、必ず・・・」
晩餐会をすっぽかしてしまった恥ずかしさと、
今度こそオーディンと出席できるのだという嬉しさで、
フレイアはなんとも言えない気持ちになった。