心優しい国王は王妃を堂々と愛したい
1ヵ月という時間はあっという間で、
ついにヘリヤ女王がビフレスト王国にやって来る日となった。
ここ数日、国内は厳重な警備が敷かれ、超厳戒態勢となっている。
国民たちがヘリヤ女王一団に危害を加えるようなことがあったら、
また戦時中に逆戻りだからだ。
間違ってもそういう事態は避けなければならない。
城内でも海外要人を迎える準備で
皆がてんやわんやだ。
オーディンも早朝から打ち合わせに追われていた。
ヘリヤ女王がやって来たのは
昼過ぎのことだった。
道中は特に大きな問題が起こることなく、
オーディンもホッと胸を撫でおろしていた。
だがまだ安心することはできない。
これから両国間の親善に向けた会議があるのだ。
気を抜いたり、甘い姿勢を見せれば
ヘリヤ女王の思う壺になってしまう。
オーディンは気を引き締めた。
「ふーん、無骨で地味な城だねぇ。王の居城にしてはずいぶん質素だこと。」
「遠路はるばるようこそ、ヘリヤ女王。」
間近で相対したヘリヤ女王はなかなかの迫力だ。
女性にしては背が高いのと、
彼女が持つ存在感、ばっちりと施された化粧が
彼女を等身大より大きく見せている。
「立ち話もなんですから、早速城内へとご案内しましょう。」
「あぁ、そうしてくれ。」
ついにヘリヤ女王がビフレスト王国にやって来る日となった。
ここ数日、国内は厳重な警備が敷かれ、超厳戒態勢となっている。
国民たちがヘリヤ女王一団に危害を加えるようなことがあったら、
また戦時中に逆戻りだからだ。
間違ってもそういう事態は避けなければならない。
城内でも海外要人を迎える準備で
皆がてんやわんやだ。
オーディンも早朝から打ち合わせに追われていた。
ヘリヤ女王がやって来たのは
昼過ぎのことだった。
道中は特に大きな問題が起こることなく、
オーディンもホッと胸を撫でおろしていた。
だがまだ安心することはできない。
これから両国間の親善に向けた会議があるのだ。
気を抜いたり、甘い姿勢を見せれば
ヘリヤ女王の思う壺になってしまう。
オーディンは気を引き締めた。
「ふーん、無骨で地味な城だねぇ。王の居城にしてはずいぶん質素だこと。」
「遠路はるばるようこそ、ヘリヤ女王。」
間近で相対したヘリヤ女王はなかなかの迫力だ。
女性にしては背が高いのと、
彼女が持つ存在感、ばっちりと施された化粧が
彼女を等身大より大きく見せている。
「立ち話もなんですから、早速城内へとご案内しましょう。」
「あぁ、そうしてくれ。」