心優しい国王は王妃を堂々と愛したい
「フレイア、迎えに来たよ。」
「陛下自らのお出迎えありがとうございます。」
あのあらしの夜以降、
オーディンとフレイアの距離はグッと近くなり、
オーディンは自然とフレイアのことを名前で呼ぶようになっていた。
それがフレイアにとっては堪らなく嬉しかった。
オーディンからは自分のことも名前で呼んでくれて構わないと言われていたが、
なんだか恥ずかしくてなかなか出来ないでいる。
オーディンに連れられて、フレイアはギムレー宮を後にする。
結婚して1年近くになるが、
フレイアがギムレー宮を出るのは結婚式の日以来だ。
普段は食事を運ぶ侍女と、門番の兵士、そしてオーディンとしか顔を合わすことがないので、
まず人の多さにびっくりする。
城ですれ違う誰もがフレイアを物珍しそうに見るので、
少し居心地が悪かった。
「時間になったら来るから、ここでゆっくり準備すると良い。では、また。」
オーディンはフレイアを控室まで送って、自室に引き返そうとする。
そろそろ自分も着替えておいた方がいいだろう。
さぁ、行こうと歩き出そうとしたその時、
ふと思い立って国王直属の近衛兵を一人呼んだ。
「お呼びでしょうか、陛下。」
「すまないが、この部屋の前を警備してもらえるか。私以外の誰かが来たら追い払ってくれ。」
「承知いたしました。」
「陛下自らのお出迎えありがとうございます。」
あのあらしの夜以降、
オーディンとフレイアの距離はグッと近くなり、
オーディンは自然とフレイアのことを名前で呼ぶようになっていた。
それがフレイアにとっては堪らなく嬉しかった。
オーディンからは自分のことも名前で呼んでくれて構わないと言われていたが、
なんだか恥ずかしくてなかなか出来ないでいる。
オーディンに連れられて、フレイアはギムレー宮を後にする。
結婚して1年近くになるが、
フレイアがギムレー宮を出るのは結婚式の日以来だ。
普段は食事を運ぶ侍女と、門番の兵士、そしてオーディンとしか顔を合わすことがないので、
まず人の多さにびっくりする。
城ですれ違う誰もがフレイアを物珍しそうに見るので、
少し居心地が悪かった。
「時間になったら来るから、ここでゆっくり準備すると良い。では、また。」
オーディンはフレイアを控室まで送って、自室に引き返そうとする。
そろそろ自分も着替えておいた方がいいだろう。
さぁ、行こうと歩き出そうとしたその時、
ふと思い立って国王直属の近衛兵を一人呼んだ。
「お呼びでしょうか、陛下。」
「すまないが、この部屋の前を警備してもらえるか。私以外の誰かが来たら追い払ってくれ。」
「承知いたしました。」