心優しい国王は王妃を堂々と愛したい
久しぶりに母のことを思い出したら、
ふと幼い頃の記憶が蘇ってきた。
フレイアの覚えている母は、
ベッドの上で横になっていることが多かった。
体調の良い日には
庭を一緒に散歩したこともあるけれど、
数えるほどしか記憶にない。
そんな母のベッドサイドには
いつもマグカップが置いてあった。
「これはお母様の大好きなものなの。」
と言うので、
「フレイアも飲みたい。」
とおねだりしてみたのだが、
「あなたが大人になったらね。」
と断られていた。
それでも気なって仕方がなかったフレイアは
母に隠れて1度だけ飲んでみたことがあった。
母の秘密の飲み物はとても甘くて、
まるでジュースのようだった。
母にバレたら怒られると思い、
一口だけ飲んで我慢したのだが、
その後なんだかフワフワ〜っとして
気分が悪くなったので
それ以降飲むことはなかった。
(今思えば、あれはきっとアスフォデルスの蜜酒だったのね。でも子どもの時に飲んだものとちょっと味が違うような・・・)
少し引っかかりを覚えたものの、
幼い頃の記憶というものはあやふやなものだ。
フレイアはあまり深く考えることはしなかった。
ふと幼い頃の記憶が蘇ってきた。
フレイアの覚えている母は、
ベッドの上で横になっていることが多かった。
体調の良い日には
庭を一緒に散歩したこともあるけれど、
数えるほどしか記憶にない。
そんな母のベッドサイドには
いつもマグカップが置いてあった。
「これはお母様の大好きなものなの。」
と言うので、
「フレイアも飲みたい。」
とおねだりしてみたのだが、
「あなたが大人になったらね。」
と断られていた。
それでも気なって仕方がなかったフレイアは
母に隠れて1度だけ飲んでみたことがあった。
母の秘密の飲み物はとても甘くて、
まるでジュースのようだった。
母にバレたら怒られると思い、
一口だけ飲んで我慢したのだが、
その後なんだかフワフワ〜っとして
気分が悪くなったので
それ以降飲むことはなかった。
(今思えば、あれはきっとアスフォデルスの蜜酒だったのね。でも子どもの時に飲んだものとちょっと味が違うような・・・)
少し引っかかりを覚えたものの、
幼い頃の記憶というものはあやふやなものだ。
フレイアはあまり深く考えることはしなかった。