心優しい国王は王妃を堂々と愛したい
「フリッグ、何のためにここに呼ばれたか、皆まで言わずとも分かりますよね。」
努めて冷静にヘリヤ女王は問う。
「はい。女王陛下への不敬、なんと申し開きすればよいか分かりません。ジグムント様は私達のバレエ団のパトロンであるが故に強く拒むことができませんでした。私の不徳の致すところです。」
あっさりと自分の非を認めたフリッグに
ジグムントがたじろぐ。
「フリッグ、その言い草だと私が君に強引に迫ったと言わんばかりじゃないか。」
「実際そうじゃありませんか。あなたからの誘いを断れば、バレエ団への支援を打ち切ると言われて応じざるを得なかったのです。」
パトロンの地位を利用して脅されたフリッグに
多少の同情を覚えたものの、
女王として、
何より1人の女として、
恥をかかされたという事実が
沸々と怒りを沸き上がらせる。
ジグムントへの愛情など
もう欠片も残っていなかったが
2人に相応の罰を与えなければ気が済まない。
「フリッグ、お前はバレエ団から即時退団の後、死ぬまで私が指示する離宮で幽閉します。今後一切、表舞台に出ることはないと思いなさい。そして王配。調べてみたら、フリッグ以外にも余罪がいっぱいあるようね。2度と間違いが起きないよう、手当てをしなくちゃ。連れて行きなさい。」
努めて冷静にヘリヤ女王は問う。
「はい。女王陛下への不敬、なんと申し開きすればよいか分かりません。ジグムント様は私達のバレエ団のパトロンであるが故に強く拒むことができませんでした。私の不徳の致すところです。」
あっさりと自分の非を認めたフリッグに
ジグムントがたじろぐ。
「フリッグ、その言い草だと私が君に強引に迫ったと言わんばかりじゃないか。」
「実際そうじゃありませんか。あなたからの誘いを断れば、バレエ団への支援を打ち切ると言われて応じざるを得なかったのです。」
パトロンの地位を利用して脅されたフリッグに
多少の同情を覚えたものの、
女王として、
何より1人の女として、
恥をかかされたという事実が
沸々と怒りを沸き上がらせる。
ジグムントへの愛情など
もう欠片も残っていなかったが
2人に相応の罰を与えなければ気が済まない。
「フリッグ、お前はバレエ団から即時退団の後、死ぬまで私が指示する離宮で幽閉します。今後一切、表舞台に出ることはないと思いなさい。そして王配。調べてみたら、フリッグ以外にも余罪がいっぱいあるようね。2度と間違いが起きないよう、手当てをしなくちゃ。連れて行きなさい。」