私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




それに俺は伝えてるつもりなのに。


ピンクより青。
リスよりキツネ。

アイドルよりモデルさん、胸より足。


つまり俺は君のことしか見えてないし、君のことしか好きじゃないって。


彼女になってくれないかなって、縛って洗脳して、俺の初めて貰って欲しいしこのみちゃんの初めてももちろん貰うつもりだって。



「ティーチャー怒ってる?まって、もしかしてまた固められるオチ?」


「……みずしのくん、」


「あんがと委員長、心配してくれて。でもあれ、実はフェイクなんですよねえ」


「みずしの、」


「だってあれくらいしか思いつかねーじゃん。伝説だよ伝説、俺の下半身の伝説」


「っ、水篠くん!!」



ピタリと足を止めて、このみちゃんを背中に乗せながら振り返る。


この学級委員長は確かに優等生ではあるが、わりと感情論で突っ走る子でもあった。

たとえクラスの女子から良い印象を持たれていなかったとしても、それでも押し通す強引さ。



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