私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




「どっ、どうしていつも私じゃなく朝比奈さんのことばっかり…っ!!」


「ん?地雷でも踏んだかな俺」



取り乱し始めた学級委員長。

生まれながらだろう癖っ毛が湿気の影響か、いつも以上に際立ってはインパクトになってる。


どうしていつも私じゃなくって、かなり厚かましくね?


あとさあ、天使が起きちゃうから黙りやがれよ。



「なにか脅されてるんじゃないの…!?朝比奈さんにだけ特別扱いだなんてっ、そんなの水篠くんらしくないですよ…!!」



俺らしくない、って。
日本語、足りてないぜ委員長。

正しくは“そんなの(私が思う)水篠くんらしくない”、じゃん。



「脅される?このみちゃんに?うっわ、最高かよそれ」


「え…?」


「このみちゃんならなんだとしても俺は大歓迎。ウェルカムすぎ。ずっと両手広げて待ってることにするよ」


「…どう…してよ…、」



< 114 / 261 >

この作品をシェア

pagetop