私のこと愛しすぎだよ、結多くん。
「だと思うでしょ?実はそれ、1週間限定ってお互いに決めてたらしくって。もう学校中のニュースだったよね、あの結多がとうとうアイドル的な先輩と付き合ったなんて」
「だよね?ふつーにそうなるよね?なのになんで1週間限定?」
「結多側は好きじゃなかったのよ。だけど、そのアイドルな先輩はぜったい落とすって自信満々。1週間あれば余裕ってね、かなり無理やり付き合わせた感じ」
「うわ~、そんな人間になってみたいわー」
それまで、恋をしたことがなかった私は。
恋というものを知らなかった私は。
お友達に初恋を聞かれてもろくに答えられなかった私は。
いま、初恋の男の子の過去の恋愛談を陰ながら聞いて、多少、、、
ううん。
かなり、胸を痛めている。
「それでそれで?結局は付き合ったけど普通に別れちゃったパターン?」
「いーや。結多がすっごい最低な振り方して、一時期あいつ、先輩男子からちょっといびられてた」
「……まじで?あの結多が…?」
「そう。あの結多が。まあでも、あいつだからさ、安定の結多節で最終的にはそんな奴らさえ友達にしちゃったんだけどね」