私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




まじで立ち上がってるし。

お腹も空いたし~、じゃないのよ俺が買い溜めておいたカップラーメンに手ぇ付けようとしてんのもやめなさいって。


俺たち小さい頃からわりと仲良かったじゃんしっかり家族してきたじゃん。


………はあ???



「おいコラ姉ちゃん!!俺の数少ない悩み相談タイムじゃねーのかよ…!!ほらもう時間の無駄じゃん!!あっ、つーかそれ俺が楽しみにとっておいた───」


「そう、すっごい時間の無駄なの。だってユイ。あんたの物語にシリアス必要?」


「……………へ……」


「蟻が向かってきてんなら、太陽はそれ以上に向かえばいいだけの話。それだけでやっと出会えるねおめでとう」


「いや……あの……、蟻なりの、頑張り……的な、ですね」


「そもそも蟻が太陽になれるわけないんだから。太陽だって蟻にはなれない。蟻は蟻、太陽は太陽、それだけ。こんなの誰にだって分かる唯一の物理法則じゃん」


「その、えっと、おねーちゃん」


「まあ哲学的なものになると太陽がすべてを生み出す根源だとしたなら、イコールで関わってくるだろうけど。
ただ自分の身分をちゃんと理解した上でも近づこうとしてる時点でこのみちゃ……その蟻さんはじゅーぶん強くて可愛いでしょ。ほらソクラテスも言ってたよ、世界を動かそうと思ったらまず自分自身を動かせって」



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