私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




「よくあるケータイ小説とかってさ、表紙で釣っては内容そこまでってのが多いじゃん。理性飛ぶだのもう我慢できないだのメチャクチャにしたいだの、
好き放題サブいセリフぶちまけといて結局はそこまでいかないの。あたしあれどうかと思うんだよね何が面白いの???」



控えめに言ってあんなの読者の期待を振り回すタチの悪い詐欺じゃない───?

姉の言葉、たぶん世の中の中高生向けライターを敵に回す。



「それを作中でヒーローは十中八九なんて言い訳してるか知ってる?“きみを大事にしたいから”か、“次やったら襲う”の2択のみだよ?
ふっざけんな理性飛んでねえじゃん我慢できてんだろしろやメチャクチャに!!してみろや!!」


「えっと、まあまあ、ピュアで可愛らしいじゃないか」


「はあ!!?!そこまで言った時点でピュアでも何でもねーんだから手ぇ出せよ逃げんな怖じ気づいてんじゃねえ気色わりぃな!!!!次ってなんだよギリギリまで保険かけやがって気持ちわりぃな!!!」


「あっ、いや、ちょ、」


「いやでも1コ例外あんのよ、それはヒロインが謎の気絶をしやがる意味不明パターンッッ!!いいか気絶なんか現実ではそう簡単に起きやしねえんだよ馬鹿!!!!めんどくせえ情緒不安定メンヘラ女がッッ!!」



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