私のこと愛しすぎだよ、結多くん。
みんなに分け隔てない優しさを与えてくれる太陽を独り占めすることは、いつか誰かに恨まれることになるかもしれないけれど。
その概念すら変えちゃいそうだ、結多くんは。
「だからね。朝比奈 このみさんを来世まで幸せにできるのは、水篠 結多だけです。むしろ前世も幸せにしてました確実に」
結多くんの手を自分から握って、「うん」と。
続けるように消えそうな声で、
「私を…、前世と同じように、来世まで幸せにしてください」
を言った。
おかしいね。
前世とか来世とか、本当にそうなんじゃないかって思わせてくるんだもん。
「はーっ、はーっ、ふーーっ」
「結多…くん…?」
「ごめん、こうしてないと結多の結多を抑えられそうになく」
ふかいふかい深呼吸。
何回も繰り返す結多くんへ、私はもう少しだけ近づく。