私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




でもそれは一時的なもの。

珍しいから、初めてだから、面白いから。
ただそれだけの一時的な感情。



「んー、でも。朝比奈さんだったら桐山(きりやま)さんのほうがいいかも」


「あっ、すっごいわかる」



桐山さん、とは。

私がいつも一緒にいる穂乃花ちゃんのこと。


高校から出会った子だけれど、自分と似たタイプだったから唯一打ち解けることができた大切なお友達。


これからもっともっと仲良くなっていきたい、大切なお友達。



「ね、桐山さんって控えめな小動物みたいで可愛いし。朝比奈さんも大人しいタイプだけどさ……小動物ではないよね」


「わりと身長あるしね。結多も高いけど、なんかこう…結多の隣にいてほしいタイプじゃないかなーって」


「それ。なんか朝比奈さんは違うんだよねー」



なんかって、なんだろう。

あやふやでハッキリしないから、改善法なんて見つからなさそう。



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