私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




「ゆいたくん、この花は何色がいいかな…?」


「…ははっ、つったわらねえー」



たぶん、好きなんだ私。
結多くんの人柄が、この笑顔が。


太陽を前にした蟻くらいの立場から見上げているの。

太陽って、みんなが大好きなものだから。
みんなが笑顔になれるものだから。


そんな太陽の光がまさか自分にも当てられるなんて思いもしていなかった1匹の蟻は。


同じになることはできないけれど、同じようにしてみることはできるのかなって、夢を持つ。



「…やっぱり結多くんみたいになりたい」


「え、だからダメだよそれは」


「ううん。…なりたいの」



さすがに蹴られたいとか、踏まれたい、は違うけれど。

そうじゃなく、結多くんを形成してるエネルギーのひとつさえ私にもあったらな…って、いつも思う。



「このみちゃん。俺ね、前から気になってた。…このみちゃんから見た俺ってどんなの?」


「私から見た結多くんは…、どんな子にも分け隔てなくて……私みたいにあまり馴染めない子とかにも、優しくて。いつも笑顔で、爽やかで、お日さまみたいな…」



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