私のこと愛しすぎだよ、結多くん。
き、聞こえてる……。
結多くん。
高校で出会った彼のことをそう呼べるようになったのは、つい先日のこと。
今日の小テストで満点取ったら名前で呼んでくれませんかありがとうございますぜひお願いします───と、唐突に完結させながら言ってきたのは結多くんだった。
結多くんの苦手科目は英語だと言っていたから、私は侮ってしまっていたのだ。
しかし、まさかの、満点。
それが彼の、本気パワー。
「こ、このみちゃん?それでね、さっきの話…」
「あ…、好きなタイプ、だよね。ちなみに穂乃花ちゃんは…?」
少しだけ恥ずかしくなって、逸らすように聞いてみた。
私のタイプを言ったところでどうなるんだろうって考えたら、教室で話せないな…と思っちゃって。
「わたしはね、クールなひと…かな?」
「クールかあ…、確かに不動の人気ってイメージだもんね」
「このみちゃんは違う?逆に元気なほうがいい?」
「うーん…」