私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




「はい、このみちゃん。俺特性、名付けて“このみちゃんのためだけを考えて作りました常にあなたの健康と安泰を願っている結多ではありますがだからと言って見返りを求めているわけではなくただ伝えたいことは俺という人間と出会ってくれてありがとうこれからも末永くよろしくお願いします”カレーだよ」


「なっげえ!!頼むから息継ぎ!!!せめて読点!!」



うん、野口くん。
私もね、さすがに思いました。


それから無事にご飯はなんとか炊くことができて。

カレーも焦げたと騒いではいたけれど、そこまで見た目も気にならない。

あとは味、だ。



「どう?このみちゃん」


「…おいしい」



お世辞じゃない。

ルーもちょうど良いとろみがついているし、野菜もしっかり煮えて、お肉もホロホロだ。


いちばんのスパイスはやっぱり、みんなで協力して作ったってこと。



< 56 / 261 >

この作品をシェア

pagetop