私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




「ねえ、ぼっち倉田くーーん。来ないなら置いていきますけどー」


「……別に俺はひとりでいいから」


「うわーー、どこまでクール気取ってんだい君は。それクールってより中二病って言うんですけどもー。左手がうずいたりしない?へーき?」


「…知るか」


「あ、そこ犬のフンあったけど無事に踏んでくれた??」


「っ!!」



急いで走ってくる倉田くん。

こんなのもう、帰る頃には仲直りしてるね。


それが結多くんだ。
私が憧れる、結多くん。


────ふらっ。


あっ……、

身体が傾いたところ、なんとかぐっとつま先に力をいれて耐える。



「このみちゃん?」


「……ううん、なんでも…ない」


「いや、なんかさっきから───」


「おーいお前らーー!ここにスタンプあったぞーー!」


「っ、いこう結多くん…!」



ふらふらする……。

少しだけ頭も痛くて、7月だというのに寒気がすごい。


いろいろあったからかな…。

たぶん考えすぎて、自分で自分を知らないうちに追い込んじゃう私の癖。



< 70 / 261 >

この作品をシェア

pagetop