私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




「これ夢?まって、ちょっと待ちなさいよ世界。いやいやいや……まっじ、か…、
とろけるわ顔。スライムの気持ちが初めて分かった気がしますぼく」



私の身体がこれ以上冷えないように、結多くんがもっと引き寄せてきたからじゃない。

私が、ほんのわずか、彼のそでを掴んだだけ。


すると、結多くん。


いつもの賑やかで楽しい顔じゃなく、私にだけ向けてくれたらいいな…って欲張りにさせてくる顔で、ふわりと微笑んだ。



「俺も一緒に作りたかったに決まってる。でも……俺にはいつも聞こえてんだよね、このみちゃんの声」



おまえ、いつもモゴモゴしててなに言ってるか分かんねーー!!

それもまた、小学生のときに例の男の子から言われてしまったセリフ。


やっぱりすごいや結多くん。


結多くんにだけ聞こえてくれるならそれでいいって、そんなふうに思わせてくれる。



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