私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




まって、控えめに言って優しい世界すぎねえ??

───と、このあたりから少しずつ俺の世界に天使というシルエットが生まれつつあったりして。



「お、黒板消し綺麗だな。日直か?ありがとうな」


「え?…はーい、どういたしましてー」



なに当たり前のように返事してんだあいつめ…。


俺は知ってる。

たまたま気づいたこのみちゃんが授業前、黒板消しクリーナーで綺麗にしてたこと。



「ちっげーだろアホう!!ついでにアホウドリにも謝れ!!!」


「ん?なんだ結多、お前またワケわからんこと言い出したな」


「それはさっきっ、このっ、………このキャラクターがさ、まじ弱くて先生」


「よし、今日1日スマホ没収」



じゅうぶん、って顔してたから。


たぶん、気づいてもらえて嬉しかったんだろう。

それだけで彼女は嬉しさを感じられたんだろう。



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