私のこと愛しすぎだよ、結多くん。




「はっ、はあ……、う……!」


「あ、帰ってたんだユイ。……って、どーした?苦しいの?」


「……ねーちゃん、ねーちゃん、やべえよ、ドキドキが止まんねえ。なにこれ狭心症?病気?」



ドキがムネムネ……、あ、違う。
胸がドキドキして死にそうだ。

思い出すのはまずこのみちゃんでしょ、次にこのみちゃん、そして最終的にはこのみちゃんなんだわ。


このみちゃんこのみちゃんこのみちゃんこのみちゃんこのみちゃん(以下略)



「うわっ!顔まっか!!」


「だろ!?このみちゃん、やばい、このみちゃん、俺死にそうなんだけどっ、ねえこのみちゃん、なあ病気じゃねえ…!?
助けて姉ちゃん!!まじこのみちゃん可愛い、俺やばいよ姉ちゃん!!」


「…………」



玄関にて心臓を押さえながらしゃがみこむ弟を覗き込んだ3歳年上の姉、なぜか考え込む。



「ねえ、会話の要所要所に特定の女の子の名前が入る病気とか……あんの??」



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