ヒートフルーツ【特別編集版第1部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
男たちのオセロゲーム/その6
剣崎
本郷麻衣という小娘は、その”ボール”をガチッを受け止めやがった
麻衣はこの1か月後、会長と本部の庭で二人きりの会食をしている
ちょうど、持病の定期検診の結果が良かったことから、会長が麻衣を招いた訳だ
この時、二人は40分ほど会話をしながら青空の下、昼食を共にした
俺たちは庭の離れていたたところで待機していたので、二人が何を話したのかはわからない
だが、時折笑い声が漏れて、遠めには孫と談笑する微笑ましいひとコマに見えたよ
たぶんこの時、麻衣は会長から若い頃のこととか、かなり”核心”な部分の話も聞いたかもな
それと、初めて俺の店でミーティングした時、麻衣が知りたがっていたあの”理由”の答えも…
...
それ以後、麻衣の行動は見た目にも変わったよ
要は迷いや躊躇が一切なくなって、エネルギッシュに”目的”へと邁進した
俺がそれを強く感じたのは、夏前だった
”ある計画”の提案で、俺の許可を求めにきた麻衣を目の前にした時だ
いや、正確には”同意を迫った”という図式が正しいだろう
実際、この時点では、麻衣にはそのくらい鬼気迫る”何か”が備わっていたな
その”計画”の大胆不敵さには、さすがの俺も驚いたわ
女子高生のガキがよくも、こんな”絵”を描けるもんだ…、と思ったよ
ちなみその”計画”は実行されたが、結果としては失敗に至る
後日、その一部始終の報告したら、会長はニヤニヤしながら聞いていたわ
どうやら、麻衣の”大胆な行動”を評価していたのだろう
ひょっとしたら、自分の若い頃と重ね合わせ、ある意味、嬉しかったのかもしれない
同じ狂気を孕む血を持て余す、”獣”のシンパシーのようなものもあったのかな…
既に周りからは、「血縁だけあって気性がそっくりだ」という見方をされていたし
この俺でも、本当に血が繋がってるんじゃないのかと、思わず勘ぐってたくらいだったよ
そして会長の死後、麻衣は更に深いところまで足を踏み込んでいった
マッドハウスに探りを入れた時も、あのアキラとかいう男とケイコのことが動機だと思っていたが…
所詮ガキだ、三角関係の他愛もねえやっかみだと…
しかし、麻衣の”次の計画”を聞いて、ダブルミーニングを感じたよ
奴が決行する日は、目を離すわけにはいきそうにない…
剣崎
本郷麻衣という小娘は、その”ボール”をガチッを受け止めやがった
麻衣はこの1か月後、会長と本部の庭で二人きりの会食をしている
ちょうど、持病の定期検診の結果が良かったことから、会長が麻衣を招いた訳だ
この時、二人は40分ほど会話をしながら青空の下、昼食を共にした
俺たちは庭の離れていたたところで待機していたので、二人が何を話したのかはわからない
だが、時折笑い声が漏れて、遠めには孫と談笑する微笑ましいひとコマに見えたよ
たぶんこの時、麻衣は会長から若い頃のこととか、かなり”核心”な部分の話も聞いたかもな
それと、初めて俺の店でミーティングした時、麻衣が知りたがっていたあの”理由”の答えも…
...
それ以後、麻衣の行動は見た目にも変わったよ
要は迷いや躊躇が一切なくなって、エネルギッシュに”目的”へと邁進した
俺がそれを強く感じたのは、夏前だった
”ある計画”の提案で、俺の許可を求めにきた麻衣を目の前にした時だ
いや、正確には”同意を迫った”という図式が正しいだろう
実際、この時点では、麻衣にはそのくらい鬼気迫る”何か”が備わっていたな
その”計画”の大胆不敵さには、さすがの俺も驚いたわ
女子高生のガキがよくも、こんな”絵”を描けるもんだ…、と思ったよ
ちなみその”計画”は実行されたが、結果としては失敗に至る
後日、その一部始終の報告したら、会長はニヤニヤしながら聞いていたわ
どうやら、麻衣の”大胆な行動”を評価していたのだろう
ひょっとしたら、自分の若い頃と重ね合わせ、ある意味、嬉しかったのかもしれない
同じ狂気を孕む血を持て余す、”獣”のシンパシーのようなものもあったのかな…
既に周りからは、「血縁だけあって気性がそっくりだ」という見方をされていたし
この俺でも、本当に血が繋がってるんじゃないのかと、思わず勘ぐってたくらいだったよ
そして会長の死後、麻衣は更に深いところまで足を踏み込んでいった
マッドハウスに探りを入れた時も、あのアキラとかいう男とケイコのことが動機だと思っていたが…
所詮ガキだ、三角関係の他愛もねえやっかみだと…
しかし、麻衣の”次の計画”を聞いて、ダブルミーニングを感じたよ
奴が決行する日は、目を離すわけにはいきそうにない…