ヒートフルーツ【特別編集版第1部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
宝石のような時間/その4
ケイコ


私、なにエラそうなことばっかり言ってんだろ

気分がこんなだからって、嫌悪感だわ、自分に

いつもはそういう時、錠剤削って、あぶってスッキリだったから

もう、それはオシマイにしたんだ、しっかりしなくちゃ

でも、ひょっとしたら、私、こっちが本当の自分なのかな

ああ、考えるとどんどん嵌ってくわ、ダメだ、こんなじゃ

...

第一、二人の前途多難な訳とか原因、ほとんど私でしょ

熱くなって、軽く考えてた結果で、今これだもん

それでも、アキラは最後まで一緒にって言ってくれたんだ

はっきり言って、私、犯罪犯してるし

当然、警察とかもあるけど、それだけじゃなく相和会とも…

もし私がケリついたとしても、麻衣のことも絡んでくるし…

家族や友達やいろんなもの、いっぺんに失くす位の事やらかしてる

未成年だとか若気のいたりじゃすまない、当たり前だ

それ全部、吞み込んでくれたんだ、アキラって人は

誰でも尻尾ふって逃げ出すよ、普通は

共犯者になっちゃうってこともあるし

こんなぐちゃぐちゃの巻き添えなんて、滅多にないよ

あの人だってこれから大変なのに…

プロの厳しい世界に飛び込んでいくんだし

はーっ、もう私、大バカだろが、お荷物じゃん、アキラの

ため息はいてる場合じゃない、元気だ、まずは

...


アキラとは、今度、あさって会うことになっている

アキラは、いろんなこと話そうと言ってくれた

まずはこうしようとか、その後どうしようとか

目の前の現実、ひとつづつ、二人で解決していこうって

傷つくことや失うものが出てくること、当然覚悟で

だから私、少しでも明るく振舞わなきゃ、次は

...


そのアキラの膝の上で、もうすぐ眠りにつきそうだ

不安や恐いこと、いっぱいあるけど、いい夢見て眠りたい

こんなしみったれた私、夢の中においてこよう

とりあえず、おやすみ。膝借りるね、アキラ





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