ヒートフルーツ【特別編集版第1部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
盛夏の傷痕/その9
アキラ
「タクヤはアキラ抜きで繕ったらしい。おそらく、残りのメンバーでデビューになるだろ。ふざけやがって!石田さんにぶちまけてぶっ潰すか、どうだ?やるか?」
「あの…、いろいろ引きずる問題もあるんで、今は…、」
一瞬、”全部”吐き出したいくらいの気持ちに駆られた
「そうか…。でも、あきらめるな、こんなんで」
「ありがとう、赤子さん。でも、オレ、しばらく頭冷やさなくちゃ。そうしないと、やっぱり、オレ…」
「わかった。焦ることないさ。じっくりいこうや、な。石田さんには、機会みて私から説明しとくから。それなりに。」
こんな穏やかな口調の赤子さん、初めてだ
ダメだ、涙、止まらない
...
「あの子にはちゃんと話したのか?あ、ひょっとして、そこにいるとかか…」
あの子には、何も話してないんだ、会えないんだよ…
しっかり謝りたいし、あの子のこと心配なのに…、会えないんだ
「はは、邪魔しちゃ悪いか。…、とにかく、タクヤにはキッチリ、いずれ絶対だ。私らの業界は、あんなクサレに大手ふらせるほど、安っぽくはない」
「気持ち、整理ついたら連絡します。オレ、ほんとに感謝してる、ほんとに…」
赤子さんは、「待ってるぞ」「元気だぞ!」と言ってくれた
...
電話を切るちょっと前、赤子さんはつぶやき気味に言ってた
「でも、なんでアタシに連絡なのかな?用件言ったら、すぐ切っちゃったし…、タクヤと付き合ってるのにチクリとか、やっぱり不自然だし。ガセとも思ったんだけど…」
赤子さんへのリークは、麻衣が手をまわしたものだ
タクヤを引っ張り込んでおきながらも、平気でこんな細工までする
どこまで恐ろしい女なんだ、アイツ
アキラ
「タクヤはアキラ抜きで繕ったらしい。おそらく、残りのメンバーでデビューになるだろ。ふざけやがって!石田さんにぶちまけてぶっ潰すか、どうだ?やるか?」
「あの…、いろいろ引きずる問題もあるんで、今は…、」
一瞬、”全部”吐き出したいくらいの気持ちに駆られた
「そうか…。でも、あきらめるな、こんなんで」
「ありがとう、赤子さん。でも、オレ、しばらく頭冷やさなくちゃ。そうしないと、やっぱり、オレ…」
「わかった。焦ることないさ。じっくりいこうや、な。石田さんには、機会みて私から説明しとくから。それなりに。」
こんな穏やかな口調の赤子さん、初めてだ
ダメだ、涙、止まらない
...
「あの子にはちゃんと話したのか?あ、ひょっとして、そこにいるとかか…」
あの子には、何も話してないんだ、会えないんだよ…
しっかり謝りたいし、あの子のこと心配なのに…、会えないんだ
「はは、邪魔しちゃ悪いか。…、とにかく、タクヤにはキッチリ、いずれ絶対だ。私らの業界は、あんなクサレに大手ふらせるほど、安っぽくはない」
「気持ち、整理ついたら連絡します。オレ、ほんとに感謝してる、ほんとに…」
赤子さんは、「待ってるぞ」「元気だぞ!」と言ってくれた
...
電話を切るちょっと前、赤子さんはつぶやき気味に言ってた
「でも、なんでアタシに連絡なのかな?用件言ったら、すぐ切っちゃったし…、タクヤと付き合ってるのにチクリとか、やっぱり不自然だし。ガセとも思ったんだけど…」
赤子さんへのリークは、麻衣が手をまわしたものだ
タクヤを引っ張り込んでおきながらも、平気でこんな細工までする
どこまで恐ろしい女なんだ、アイツ