ヒートフルーツ【特別編集版第1部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
それぞれの思惑/その4
アキラ
クーラーの故障した蒸し暑い控室
椅子を並べて横になってる
ステージが終わって一休息
汗がいくつも床に滴り落ちる
もうすぐここがクローズ
まさかこんな形で”ここ”を卒業するとは
ここに辿り着いた時を思うと感慨深い
反面、複雑だ
これから先もまた繰返しじゃないだろうか
それを思うと怖いのだ
...
明日から2日間の休暇だ
海に誘われた。高校時代の友人に
おそらく欠員が出た埋め合わせだろう
いつもそんな役どころだったから
慣れてる、そんなことはいい
だけど、今回はオレとっては重要なのだ
ある決断をする、いや実際はもうしている
その決断の先を考えると怖いのだ
だから、一歩踏み出すための気分転換にしたい
第一、しばらく太陽の真下にいた記憶がない
思いっきり、焦れてきたい
そう思っている
...
そろそろ現れるころだと思ってた
「明日からですよね、アキラさん」
今のバンドのメンバー、タクヤだ
控室のドアを開け、半身を乗り出して続ける
「思いっきり鋭気養ってきてください」
言ってる意味は分かってる
「大阪のオーディションがんばりましょうね」
今日は割とストレートだ
いつもはもっとネチネチした切り口だが…
「一応確認ですけど…」
いや、やはりねちねち来てる
アキラ
クーラーの故障した蒸し暑い控室
椅子を並べて横になってる
ステージが終わって一休息
汗がいくつも床に滴り落ちる
もうすぐここがクローズ
まさかこんな形で”ここ”を卒業するとは
ここに辿り着いた時を思うと感慨深い
反面、複雑だ
これから先もまた繰返しじゃないだろうか
それを思うと怖いのだ
...
明日から2日間の休暇だ
海に誘われた。高校時代の友人に
おそらく欠員が出た埋め合わせだろう
いつもそんな役どころだったから
慣れてる、そんなことはいい
だけど、今回はオレとっては重要なのだ
ある決断をする、いや実際はもうしている
その決断の先を考えると怖いのだ
だから、一歩踏み出すための気分転換にしたい
第一、しばらく太陽の真下にいた記憶がない
思いっきり、焦れてきたい
そう思っている
...
そろそろ現れるころだと思ってた
「明日からですよね、アキラさん」
今のバンドのメンバー、タクヤだ
控室のドアを開け、半身を乗り出して続ける
「思いっきり鋭気養ってきてください」
言ってる意味は分かってる
「大阪のオーディションがんばりましょうね」
今日は割とストレートだ
いつもはもっとネチネチした切り口だが…
「一応確認ですけど…」
いや、やはりねちねち来てる