ヒートフルーツ【特別編集版第1部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪
ケイコとアキラ以外の全員が再会したひとコマ④



「ジャーン!高校時代写真部でブイブイ言わせたナツオのグレートショットの数々でーす!とくとご覧あれ…」

「…」

「何かさ、ざっと見て圧倒的に薫でしょ、被写体。このどすけべー!」

「アハハ…、ナツオはデカパイに目がないからさ。許してやってよ、陽子ちゃん。…でさ、今回は俺たちもみな働いてる身だし、ここのワンショットで写ってる写真は無料で持帰っていいからさ。あとは焼き増し、みんなでここに書き込んでくれれば、一枚10円でオッケーだよ!」

「わー!太っ腹ー」(女性群全員)

...


「よし!じゃあ、ケイコちゃんの分は、薫ちゃん達が届けてくれるってことで、これ、ハイ…」

「あのう…、これ、ワンショットじゃないんですけど…。ねえ、絵美?」

「そうね。おけいとアキラさんが写ってるし…。アキラさんにはどうするんですか?」

「ああ、アイツのことはこっちで何とかするから。いつでも会えるしね、はは…。とにかく、ケイコちゃんに持っていってやってよ、君達はさ…」

「はあ、まあ…。そういうことならね、絵美…」

「うん、そうね…」

...


「えー?再来週の日曜日、豊島園にですかー?」

「うん…、その時に焼き増しした写真渡すよ。俊夫が豊島園の乗り物割引券、10枚持ってるんだ。せっかくだから、ソレ使ってさ、楽しもうよ」

「絵美…、10枚だってさ…。随分とハンパな数だよね?調子に乗って乗り物乗ってったら、結構な額持ち出しでしょ?」(小声)

「そうだね…」(小声)

...


「じゃあ、再来週の日曜、豊島園参加する人ー!」

「はーい!」

「はーい!」

「薫…、私ら以外全員だよ…。どーする?」(小声)

「私、おけいとアキラさんが来なきゃ行かないよ。つまんないって、そんなの…」(小声)

「絵美と薫は都合悪いの?再来週…」

「あの…、その…。ねえ、薫…」

「ええとさ、お兄さん方…。私、あの時のメンバー全員集まるんだったら、参加します。やっぱり、今日もそうだけど、そうじゃないと意味ないと思うんです。皆、万障繰り合わせ済ませた上でじゃないと…」

「わかった。アキラはなんとか調整とる。ヤツが来ること前提で、参加してくれるね、二人は…」

「はあ…。まあ、そういうことなら私は…」

「私も薫と同じ意見です…」

「よし!なら、ケイコちゃんの調整は二人の担当で頼むよ」

「はは…、決まりだね。薫、絵美、その写真持って行って、おけいにはしっかり予定とってもらってきてよね。全員集合ー!、でないと参加しないって宣言しちゃったんだから、やんないとねー。それはさ…(薄笑)」


...


「何なんだよ、陽子のヤツ…!おけいがいないといいように仕切ってるよ」

「シッ…、薫…。今日のところはこれで了解しとこうよ」

「そうだね…。あとはおけいと会ってからだね」

「うん…。今日は彼女、遠縁の叔父さんのお葬式だっていうから…」

(以上、小声)













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