のーどくたーのーらいふ
あんまり、薬いれるようなことはしたくない














ただ、栄養が足りないと














その分回復も遅くなる














それからしばらくして














朝日が上り始めたとき、














凛「んっ、」














「凛?」














凛はゆっくりと目を開けて














今いる場所を確認しているようだ














「凛、分かる?」














凛「けい、」














「よかった、」














凛が無事に目を覚ましてくれて














ほんとによかった。














情けないけど、涙が溢れた














凛「これ、点滴?」














あ、やば。














凛が起きる前に終わらせようって














樹と話してたのに














目を覚ましてくれって














それだけしか思えなくて














凛「やだっ、」














「待って、凛」














自己抜去しようとする凛














すかさず止めに入る、樹














樹「凛ちゃん、外すから。














自己抜去したら痛くなっちゃう」














凛「くすり入れない?」














樹「うん、入れない」














凛「ほんとに入れない?」














樹「うん、約束するから」














凛「うん」














樹のことを信じてくれたのか














凛は点滴から手を遠ざけた














樹「ありがとう」














ぱぱっと、点滴を外して処置をする














樹「はい、終わり」














やるべきことは終わった














だけど、














聞かなきゃいけないことは聞けてない














「さっきは怒鳴ったりしてごめん、」














凛「ううん」














「凛が聞かれたくないこと聞くよ」














凛が今1番触れられたくないこと














それは、














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