噂の〝クズ〟に溺れて。
「そっ・れっ・でぇ?
羽衣チャン、何があったのかなぁ?」
ものすごくニヤニヤした顔で。
わざとらしく、
『羽衣チャン』なんて呼んで。
私の隣に来て膝でツンツンして来る、陽七。
「え、なにって?」
そう問いかけると。
「またまたぁ〜〜〜!
久住くんを変えたのって、羽衣でしょ?」
「............え、どゆこと!?」
身に覚えのない、
陽七の発言にギョッとしたところで。
──────グイッ!
と、後ろに引っ張られた。
私の席は、
教室の1番後ろだから誰か通ったら分かる。
...........................ハズなのに。
気配を消して、
いつの間にか後ろにいた〝誰か〟