吸血鬼の幼なじみは私だけに甘い。



「..................ゆる、待って、」



〝これ以上近づかないで〟そんな感じで、
手を伸ばして距離を取ろうとする斗帷くん。



そんな斗帷くんに少し傷つきながらも。



「っ、あ、ぅ、ごめん、」



そう謝ってから、
手を伸ばされたその距離のまま座り込む私。



「.....................こっちこそ、ごめん、ゆる、」



弱々しい声でそう言うと。



「..................俺は、ずっとゆるが好き」



床に座り込む私に、
視線を合わせるようにしてそう言った斗帷くん。



「.........っ、な、ぅ、と、斗帷くんっ、」



いきなりされた、
ストレートな〝告白〟にびっくりした私。


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