吸血鬼の幼なじみは私だけに甘い。



くちびるが離れたあと。



私の頭に、
ポンッと乗っかったのは斗帷くんの手で。



「..............................長かった、」



そのまま、そう溢した斗帷くん。



「なっ、長かった.....................?」



斗帷くんの言葉にそう問いかけると。



「..................吸血とか、ちゅーとか、
これでも、俺ずっと我慢してたからね」



いつからなのか分からないけど、
どうやら〝我慢〟してた斗帷くん。



「.........ぅ、それはなんか、ごめんなさい?」



なんだか、
申し訳なくなって、そう謝ると。


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