吸血鬼の幼なじみは私だけに甘い。
「いや、ゆるが謝ることじゃないし。
俺が、ゆるを傷つけたくなくて、
1人で勝手に我慢してただけ」
と、あくまで自分が悪いと言う斗帷くん。
いろいろ、一生懸命、我慢してまで。
私を大事にしてくれてた、
斗帷くんにぅ〜っと込み上げるものがあって。
「〜っ、」
さっき、離れたばかりなのに、
今度は自分からぎゅーっとした私。
「..................やば、ゆる可愛すぎて、
とことん甘やかしたいかも、俺、」
斗帷くんは照れながらそう言うと。
「ちゅっ」と音を立てて、
おでこに落とされた温もり。
「...............っ、甘やかして、」
「うん。でも、
俺が甘やかすのは、ゆる限定だけどね」
いつも、貧血で、
保健室常連だった斗帷くん。
根が優しかったり、ずっと、
我慢しててくれてた優しさだったりあるけど。
吸血鬼である、幼なじみの斗帷くんは。
どうやら、私だけに甘いようですっ‼︎
fin.